不動産の名義を変えるときって、どんなパターンがあるのでしょうか。
1.不動産を買ったとき
2.不動産をもらったとき
3.名義人が亡くなって「相続」が発生したとき
大きく分けるとこの3つでしょうか。
今回は、「2.不動産をもらったとき」の名義変更時の注意点について書きたいと思います。
物をもらうことを法律用語では、「贈与(ぞうよ)」とよびます。
ですので、不動産をもらうと、不動産の贈与を受けたということになります。
不動産は誰がもっているのか(所有しているのか)は、基本的に国が管理する登記簿(とうきぼ)を見るとわかるようになっています。
登記簿には、現在の所有者の住所・氏名等が記載されています。
たとえば、現在の所有者が父親である山本太郎だとします。
これを息子の次郎に贈与して、名義を書き換えると登記簿には「山本次郎に贈与した」という記録がなされます。
登記簿はだれでも見ることができます。。
ということは、当然に税務署も見ることができます。
というよりも、税務署は適切に税金を徴収するため、一般の人よりも目を凝らして登記簿をチェックしています。
「どんな理由で名義が変わったのか」これが税務署がもっとも注目しているポイントであり、それがまさに「贈与」を原因とした名義変更なのです。
税金にはいろいろなものがありますが、「贈与税」は税率が高く、より多くの税金を徴収できるのがその理由でしょう。
税率は、次のとおりです。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/zoyo/4408.htm
仮に路線価3000万円の土地をもらって名義変更すると、
3000万円 × 50% -250万円 =1250万円の贈与税を納めなければなりません!!
ちなみに、贈与税の計算上、土地の価格は時価ではなく路線価によります。
一般的に路線価は時価よりも低いことが多く、下記サイトによって概算を調べることができます。
ただし、不動産の贈与を行う場合であっても、親子間の場合は、夫婦の場合など一定の条件を満たし場合かつその旨を申告した場合には、贈与税が繰り越されたり、免除されたりすることがあります。
不動産をもらえるからといって、安易に「贈与」をうけると大変なことになる場合があるので、事前に税理士さんに相談することをお勧めします。